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カレシ「ええっ?!ひ、独りで行くって?!マ、マジで?!」
カノジョ「大丈夫よ。ちょっと様子見て来るだけだから」
カレシ「や、やめとけって!な、何かヤバイって!!」
カノジョ「ちょっとだけよ。ちょっとだけ」
…と、カノジョはカレシが止めるのも聞かず、階段をトントンと登って行きます。
カレシ「…お、俺、ここで待ってても良い?」
カノジョ「良いよぉ~」
……………。
カレシ『…お、男たる者…ここは、いくら内心怖くたって、カノジョ独りだけ行かせずに自分も一緒について行くべき!!
…なんだろうけど…』
カレシは、内心そう思ったのですが…
二階の暗闇のあまりに不気味な雰囲気に…
どうしても足がすくんで、カノジョについて行けませんでした。
カレシ『大丈夫かな…』
カノジョ「着いたよぉ!」
二階の闇の中からカノジョの声が聞こえました。
カレシ「だ、大丈夫かぁ?!」
カノジョ「…暗くてよく分かんないわぁ!」
……………。
……………。
……沈黙………。
カレシ「お、おーい!!どうしたんだぁ?!」
…と!
その時!!!
ガッチャーン!!!
二階の方からガラスの割れる音!!!
カレシ「お、おい!どうした?!!」
さすがのカレシも二階に登ろうとしました!!
その時!!!!!
ゴロゴロゴロ!!
凄い勢いでカノジョが階段を転げ落ちてきたではありませんか!!!
カレシ「うわっ!!!」
ゴロゴロガッチャーン!!!
カノジョは…
一階の床の上に叩きつけられて…
横たわったまま…
ピクリとも動きません!!
カレシ「お、おい!!だ、大丈夫か?!」
カレシは、慌てて倒れているカノジョに駆け寄り抱き起こしました!!
カレシ「おい!しっかりしろ!!」
カノジョ「…う……」
カレシ「し、しっかりしろ!!な、何が有ったんだ?!」
カレシがよく見てみると…
カノジョは、特にどこも怪我はしていない様子でした。
カレシ『あぁ…。怪我してないみたいで良かったぁ…。きっと、暗い階段だから足元を踏み外したんだな…』
カノジョは、そんな心配そうなカレシの顔を見ると、
こう言いました。
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