第1章/Lovedeath/4.英雄

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第1章/Lovedeath/4.英雄

 あたしにとっては悪いことに、二年生のクラスは午後から臨時休校となってしまった。  降って湧いたような午後休み。とは言え終礼の際に教頭から「まっすぐ家に帰るように」ときつく言い渡されている。そんなのどこ吹く風で遊びに出かける生徒もいるのかも知れないけど、さすがに今の気分でそうする気にはなれない。  とは言えこのまま学校でもたもたしていても、教師たちに叱られるだけだろう。  仕方が無い。あたしはため息を一つついてクラスメイトたちと共に教室を出ることにする。  そのままついつい駐輪場に行きかけてしまったが、考えてみれば自転車は家だ。あたしはひとり重い足取りでを通学路を歩き始めた。  家まではおよそ3キロメートル。歩くとなるとそれなりな道のりだけど、帰宅時刻を一分でも遅らせたい今のあたしにとっては、丁度良かった。     
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