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第2章 メモ用紙
有川は、孤独な僕を救い出してくれた、唯一の人だった。
それは今でも、変わらない。
でも…、手紙のことは、少しやりすぎだとも思う。
結局僕は放課後、有川と調査をしなければいけなくなるのだろう。
前までは分かっていたはずの、有川の心が、今は全く理解できない。
僕の心を理解してくれた有川を、自分もさも理解していたようにしたかっただけかもしれないが…。
そんなことを思っていたとき、後ろからすっと手が伸びてきた。
手紙、だ。 メモ用紙に書かれた小さな手紙。
僕は先生に見えないように、それを左手でノートにはさんだ。
…見えた文字。書かれた言葉。
どうして、手紙を渡したのか…. 一瞬で理解できた。
だからノートにはさんだ。
後で思い出せるように。
…書かれていたのは、
「私に気づいて。」
だった。
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