18人が本棚に入れています
本棚に追加
黒板の中から、ぽよよんと跳ねるように飛び出してくる真ん丸な物体。
「ぶにゃあああん」
可愛い、とは言えない鳴き声を発しながら、コロコロとした真ん丸い猫が、雅の体をそのまま押し倒す。
「ちょ、なにをするんだ、やめろ!」
床に倒された雅の抵抗の声もむなしく、猫がざらざらした舌で、雅の頬をおもいきり舐めあげる。
「…!!」
雅は声にならない声をあげる。
「あららん、雅ちゃんが襲われてるの」
「のんきに言ってる場合じゃないだろう!とーか!」
僕は掃除道具入れから箒を取り出すと、その猫のおしりをおもいきりぶっ叩いた。
最初のコメントを投稿しよう!