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「さすがあっくーん♪とーかちゃんがよしよししちゃうぞ」
桃花は小さな暁に抱きつくとそのあたまごと抱えてよしよし撫でまくる。
桃花の胸におもいきり顔を埋めているのに、暁は無反応無表情でされるがままになっている。
「…うらやましいやつめ」
僕は思わずぼそりと本音をもらした。
「う…」
弱々しいうめき声が聞こえて、僕らは思わず下を見る。
猫に散々蹂躙されまくっていた雅が、よろよろとその体を起こした。
「亮太……」
そのおどろおどろしい声に、僕は思わずひっ、と息を飲む。
乱れた制服、乱れた長い髪は色っぽいけど、その瞳は凶悪な光を放っていた。
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