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「あっちゃー、みやびちゃん暴走ちゅー」
「のんきなこと言ってないで、助けろ桃花!」
僕はまだ動く手でバンバンと床を叩く。
「んー、もう。しょーがないなあ」
桃花は雅の眼鏡を拾い上げると、すたすたと僕らに近づく。
「みやびちゃん♪ふーいんっ♪」
そう言うと雅に眼鏡をかけ直した。
眼鏡がかけられたとたん、雅は雷に打たれたように、その動きを止め、我にかえったように目をぱちくりさせる。
「んー、戻ったのねー」
「戻った?私は一体なにをしていたんだ」
不思議そうに呟きながら、雅はふと足元を見る。
自分の足の先には、下から見上げる僕の顔。
その視線の先には……。
「このっ…スカートの中を覗くとは。変態!」
そう叫ぶと、雅はおもいきり僕の顔を蹴り倒した。
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