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『足、汚れただろ。すまん。 風呂場まで連れていくから、おとなしくしろ』 「で、でも………お、お姫さま抱っこは…… 他に持ち方あるだろ?」 『この方が持ちやすい』 腕を回せと言われて、渋々マレの首に手を回して目を瞑る。 マジで恥ずかしすぎるんだよ…… 木の下にあるのに、以外と広くて、風呂場も俺んちのより三倍程度ある。 天井も高い。 あれ、地下にあるのに、なんでこんな天井高いんだ? あれか、魔法………とか。 見てみたいな…… 考え事をしているうちに、いつの間にかマレによって服を脱ぎ取られていた。 「っっ!!」 『さっさと入るぞ』 「ちょ、自分で入れるから……っ」 頭の上から水をかけられ、思わず目を瞑る。 すると、頭の上にマレの手が置かれ、優しく洗われる。 「いや、そこじゃないだろ。 なんで足洗いに来て頭洗ってんだよ。 てかお前怪我はどうした」 『この世界に着いてから直ぐに治した』 マジで凄いな。 あれか、人間じゃないのか? だったら納得できる。 「なぁ、マレ。お前って……人間?」 『違うが?』 やっぱり、人間じゃないのか。 『俺は人狼だ』 「人狼って…群れで行動するもんじゃないのか?」 『俺は群れを抜けてきた。 あまり群れたくはなかったからな』 「へぇ………     
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