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「……?まあ、いいよ?」
そうだった、コイツ犬属性だった。
よし、このまま小説通りにいけば……
………カメラにでも収めとこう。
「……?何でカメラ構えてるの?」
「いや、ちょっとな」
「動画撮ってるの?……って、僕なんか撮っても楽しいことないでしょ!!」
「大丈夫、俺が楽しいから」
「へっ///」
おい、なにコイツ顔赤くしてんだ。
しかも下向いてこっち見なくなったし。
ま、勇者召喚見れればいーや。
しばらく歩いてると、急に山下が顔を上げた。
「ゆい、ちょっと話があるんだけど…」
「俺はお前と話すことはない」
「はぁ……そう言うと思ってたよ……」
コイツの話なんてろくなもんじゃないからな。
「ゆい、いいから聞いて。
答えは出さなくてもいいから、ゆいに聞いて欲しいんだ」
いつもはヘラヘラしているコイツの顔が、久々に真剣になった。
「はいはい、解ったから早く言え」
「僕、ゆいの事が……す………………うわぁぁっ!!」
山下が話が終わる前に、山下の下に魔法陣が現れた。
「は!?ちょ、このタイミングでかよ!?」
山下が飲み込まれていくのに目もくれず、俺は近くの電柱に向かって走り出した。
無論、カメラは山下に向けたまま。
「へっ!?ゆい、いつの真に!?」
「山下、逝ってこい」
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