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『大丈夫、お前ハ自分の思う通り二進めばイイ。
アイツがお前ヲ必ず見つけル』
「………?解りました?」
『でハ、オレもう失礼するヨ』
そう言うと、神は消えた。
今度こそ帰る……ードサッー……今度はなんだ…
面倒くさいけど、それよりも好奇心が勝ってしまった。
………………………見に行くか。
音がした辺りに恐る恐る歩いて行くと、何かが倒れていた。
……人か!?
「ちょ、大丈夫っすか!?」
慌てて駆け寄ると、腕に怪我を負っていた。
「えっと……救急車!!
救急車呼びますんで……『ダメだ』……へ?」
『……それは……ダメだ…』
もしかしてヤクザとかそういう類いの人?
だったら病院はマズイだろうな。
「………解りました。とりあえず止血しますんで、腕、見せてください」
こんな時に冷静に居られるのは、父さんのおかげだろう。
あの人医者だし。闇だけど。
俺は急いで鞄の中を探り、ガーゼとか必要な物を取り出した。
テキパキと止血をしながら、怪我人の意識を少しでも傷みから背ける様に話しかける。
「で、何で救急車はダメなんすか?」
『…救急車とやらは…目立つんだろ……
それに……ここの人間には、俺は治せない』
話している内に、言葉がしっかりしてきた。
「ここの人間……ってことは、異世界の方ですか」
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