7/8
前へ
/13ページ
次へ
『………マレ』 「マレ……ねぇ。 良い名前だな。この世界の言葉で、マレは海って意味なんだよ。 ちょっとアンタに似てるかも。 あ、でもアンタは海っていうより深海か? どっちも一緒か」 『深海……か。 同じ様な事を昔言われたな』 青い目が懐かしむように俺を見つめる。 「……アンタが探してた人か?」 『ああ。 やはり、魂は変わらないということか……』 「……?なんか言ったか?」 最後が聞こえなかった。 『いや、何でもない』 「そう。 あ、何か食うか?腹へったろ。 てゆうか、俺が減ってるだけだけど」 『………そうだな。 俺も腹へった』 「よし!じゃ、夕飯作るから、そこで待っとけ」 ソファーを指差し、椅子に掛けていたエプロンを付ける。 冷蔵庫に、レバーがあったはずだし……レバニラにするか。 大量出血した後だし、鉄分が必要だろ。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加