第5章 愛し子

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 長い沈黙(ちんもく)()、時雨はやはりもう一度問う。  しかし、今まで淡々と答えていた巴と夜光が今度は(とも)に口を閉ざした。  そして、二人揃って時雨から目を逸らす。  そんな二人の様子に、時雨は何とも言えない顔になる。  「・・・」  『・・・・・・』  『・・・・・・・・・』  「・・・・・・・・・・・・」  『か、神が用意して下さった訳ですから、大丈夫ですよ・・・・・・多分』  長い沈黙に()え切れなくなった巴が、そう言う。  しかし、巴も動転(どうてん)しているのだろう。
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