第5章 愛し子

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 「よう、巴、夜光。元気にしてたか?お前等()がさっさと天音(あまね)様の子を連れて来んから、俺が迎えに来てやったぞ。(よろこ)べ」  聞き馴れた声に、(ともえ)夜光(やこう)は共に振り返った。  そして、声の(ぬし)の姿を(みと)め、二人揃(そろ)って顔を(しか)めた。  そんな二人の様子に、時雨は首を(かし)げた。  (ともえ)夜光(やこう)普段(ふだん)、他人に対して顔を(しか)める事はない。  そんな二人が(そろ)って顔を(しか)めたのだから、時雨が疑問に思うのは道理(どうり)と言うもの。  そして、巴と夜光に話しかけた男はと言うと。  「おいおい、仮にも神に向かってその顔はないだろう」  と、呑気(のんき)に笑っていた。  しかし、その態度がまた巴と夜光の神経(しんけい)逆撫(さかな)でした。
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