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それを見た時雨は、何事も無かったかのように視線を逸らした。
無暗にその事に触れて、巴と夜光の逆鱗に触れるのは御免である。
しかし、そんな二人の逆鱗に触れたこの、酒と酒宴の神とやら。
とんだ馬鹿らしい。
「・・・あぁ~、バッカスさん、でしたっけ?それ以上はもう止めといたほ・・・うが・・・」
『へ?』
「あぁ~・・・遅かったか・・・・・・」
そう言って時雨は手を頭に当てて、途方に暮れた様な顔をした。
そして、時雨に忠告されたバッカスはというと。
『あ?何のことだ?』
未だに何のことか気付かずに、?を浮かべていた。
本当に救われない、というのはこの事だろうか。
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