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「貴方は一度死に、体が消滅しているのです。しかし、神達はそれを良しとしません。そこで、貴方の魂が消滅する前に天使達に回収させ、新たな身体を生成しました。身体は、魂にあった容姿になります。ですが、あなたの身体にまだ魂が定着していないのです。その為、度々身体と魂の間にズレが生じるのです」
巴が説明したことは、信じ難いようなことばかりだった。
其の事が更に時雨に追い打ちを掛ける。
ある意味、”ズレ”とやらが起こる時以上に精神に負荷が掛かっている。
気がしなくもない時雨であった。
そして、巴は無言でそれを眺めていた。
「・・・つまりなんだ、俺は此処に暫く留まっていないといけないって事か」
呆れたような疲れたような、そんな顔で時雨は巴に問う。
『はい。出なければ貴方は再び死に瀕する。それは神が望まない』
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