第3章 異界

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 「・・・・・・それって決定事項(けっていじこう)?」  『はい』  最後の抵抗(ていこう)とばかりに聞いた問い。  それはあっさりと肯定されてしまった。  「・・・・・・マジかぁ――・・・」  巴の返答に、時雨は白銀(はくぎん)に輝く髪に変色(へんしょく)した己の頭を(かか)えてその場に(うずくま)った。  そんな時雨の様子を見て、これまで無表情だった巴が笑みを漏らす。  そんな巴には気付かず、時雨は(うめ)いていた。  巴は、静かに愛おしそうに見守っていた。  「なぁ、巴って呼んでいいか?」  頭を抱えていろいろぶつぶつ言っていた時雨は、唐突(とうとつ)に思い出したかのように巴に問う。
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