第3章 異界

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 と言うより、完全に忘れていたであろう問いだ。  『どうぞ、お好きに御呼(およ)び下さい』  あっさりと許可が出たため、時雨は拍子抜(ひょうしぬ)けした。  余程変な顔をしていたのだろうか。  巴が頭を傾げて(あわ)微笑(ほほえ)んでいた。  「?そうか。じゃあ早速。巴、何時まで俺は此処に居ないといけないんだ?それと、この姿はどうなるんだ?元に戻るのか?」  『いいえ。戻ることはありません。神が貴方の姿を再構成(さいこうせい)したとはいえ、それは魂の奥底に眠る本来の姿しか反映(はんえい)できない。貴方の其れが本来の姿。貴方はこれから、その姿で生きることとなる。それと、此処に居る期間は、貴方の体と魂が定着(ていちゃく)次第(しだい)、神の元に向かう」  巴は先程までの微笑みを()し、真剣(しんけん)な顔で答える。  「・・・そうか」  「分かった。有り難う」
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