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何故なら、風の勢いは巴の時と全く変わらない。
巴ので時雨が慣れただけである。
暫くして風が収まる。
風が渦巻いていた中心には黒に近い青の髪を巴とは反対に、淡泊に結い上げた麗人が立っていた。
『彼は夜光。我と共に神より遣わされた天狐。我と対であり、獣人をまとめる獣王である』
『・・・・・・夜光だ。宜しく』
巴に紹介された夜光と言う天狐は、ぶっきらぼうに応える。
更に、獣王と来た。
何か色々と驚きだ。
夜光は、巴とはいろいろ正反対なイメージがある。
巴が真昼だとすると、夜光は真夜だ。
まるで光と闇を纏う、対のように。
正反対の空気を纏う二人は、なるほど。
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