第4章 新たなる力

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 早速(さっそく)時雨の名を呼ぶ巴。  そして、言葉をそこで切った巴は、時雨の瞳を真っ直ぐに見据え、口を再び開く。  『貴方には(あら)たに貴方の瞳に宿った、(みっ)つの力について、ご説明致(いた)します。ご自分で気が付かれているでしょうか。常時(じょうじ)貴方の両瞳(りょうひとみ)の中に魔法陣と呼ばれる物が浮かんでいる事を』  巴にそう言われて、時雨は目を見開く。  そして、慌てて自身(じしん)の手を目元(めもと)に伸ばす。  しかし、自分から見えるはずも無く。  時雨は(わず)かに(こま)ったような表情を浮かべた。  それを見た夜光が、何もない空間に手を伸ばす。  すると(てのひら)の上に、光のような(またた)きが集まりだした。  光は、だんだんと形を成していく。  光が収まったころ、夜光の掌の上に浮かんでいたのは、丸い鏡だった。  『・・・ほら。これで見えるだろう』
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