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そう、大凡魔法陣と呼ばれる物だった。
そして、両瞳に浮かぶその魔法陣は、僅かに回っているように見えた。
否、少しずつではあるが、実際に回っている。
『其れは、”ソロモンの知恵”と呼ばれるものです。貴方はソロモンの血族。そして、ソロモンの力を受け継ぎし、正統なる後継者』
ソロモン。
時雨も、聞いた事の在る名だ。
しかしそれよりも何よりも、時雨は巴の言葉に引っ掛かりを覚える。
「正統なる?只の後継者ではなくて?」
そう。
巴は、”正統なる”後継者と言ったのだ。
何故、 只の後継者ではなく、”正統なる”を付けるのか。
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