891人が本棚に入れています
本棚に追加
/106ページ
時雨は、世間一般でいう殺し屋をやっている。
通称”死神”
誰もが知るほどにあまりにも有名な呼び名。
世界最強で、最凶。
しかし最も恐れられ、畏怖の対象である”死神”の正体は、その実何処にでもいる様な学生なのである。
そんな時雨の裏の顔を唯一知っているのが、綾斗である。
そして、”死神”としての顔が割れていないのは、全て綾斗のおかげなのである。
表立って依頼を受けているのは綾斗なのだ。
その為、”死神”に依頼をした、という人はいても、顔を知る人はいないのだ。
これが、誰もが”死神”の存在を知っているにも拘らず、その姿が世に知れ渡っていない理由である。
「少し寝るか?時間になったら起こしてやる」
綾斗は、時雨の頭を撫でながら話す。
最初のコメントを投稿しよう!