第4章 新たなる力

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 時雨は、ヒクッと口元を引き()らせながら聞く。  『つまり時雨様は、神と悪魔、その両方の加護(かご)を持っていることになりますね!』  巴は、とってもいい笑顔で時雨に答える。  しかし、最も否定してほしかった事をはっきりと言われてしまった時雨。  せめてもの最後の足掻きにと、時雨は反論(はんろん)(こころ)みる。  「いやいや、何で俺が相反(あいはん)する二つの力を持ってんだよ!可笑(おか)しいだろ!?普通に考えて」  怒涛(どとう)(ごと)くの勢いで(つむ)がれた言葉。  しかし、其れは正論を語っていた。  本来、相反する力を持つ事は出来ない。  それは()(ことわり)である。  今の時雨は、その理を(くつがえ)す存在なのだ。  だから時雨は反論(はんろん)を口にする。
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