第5章 愛し子

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 しかししかし、そんな時雨の(なや)み?は、あっさりと巴の言葉によって(くだ)かれた。  それはもう粉々(こなごな)に。  そんな巴の様子を見て、時雨は先程まで悩んでいたのが馬鹿(ばか)らしくなってしまった。  いろいろと不便(ふべん)な時雨であった。  「・・・はぁ・・・・・・で、その移動手段とやらは?何処にあるんだ?」  もはや(あきら)めの(いき)に達した時雨は、一つため息をついてから巴に、未だ見当たらない移動手段について聞く。  しかし、その問いに答えたのは巴・・・ではなく。  『これだ』  何時の間にか時雨の後ろに立っていた夜光だった。  そして、夜光が指すその先には。  「・・・は?」
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