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波の音だけが聞こえる残照の中を、彼女は子供の頃に戻った心境で歩いていった。
しばらく行くと、小さな公園があり、ブランコが揺れていた。
誰かが乗っているようだ。
近付いてみると、幼稚園児か小学生か分からないくらいの女の子だった。
その子がブランコに座って、時々足を動かしては揺らしていたのだった。
しかし、こんな夜に、一人で遊んでいるのが不思議に思えた。
ミドリは、その子の前でしゃがみ、
「今晩は。こんな時間に何してるの?」
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