季節はずれの海で…

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その子は、ミドリの方を振り向き、クリクリッとした大きな目で彼女を見ながら、 「ブランコに乗ってるの」 そしてニッコリ笑いながら、 「いま、海を食べてるの。これ、わたしのオヤツよ」 その子は、小さな手で持っているビンを差し出した。 中には、丸い小さなアメのような菓子が入っている。 よく見ると、その一つ一つに、ブルーの波のようなデザインがあった。 ミドリは、えっ? と思った。 その波のデザインが、動いているように見えたからだ。
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