季節はずれの海で…
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それから十数分後、ミドリは走る電車の座席にいた。 奇妙な少女からもらった、ビンに入った「海」のお菓子を食べてみた。 さっきより味が薄くなっていた。 (やっぱり海の近くで食べた方が美味しいみたい……) 窓の向こうに、夜の海が見えていた。 (また、絶対に来よう……) ミドリは、そのビンの蓋を閉めると、トンネルに入るまで、遥(はる)かな海を見ていた。
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