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「隼人さん……」
「はな、せ……」
「……好きなんです。あんたを抱きたい」
「ヤッてる、だろ……ん、っぁ……」
そうじゃない。
気持ちいいだけじゃ足りっこない。
ガキくせえって笑われるだけだけど、俺はこの人とちゃんと一つになりたい。
油断すれば俺から身を離そうとする彼の腕を捕えたまま、ベッドに片肘を付いて上体をいくらか起こした。
赤みを帯びた目元に煽られ、彼を苦しめている俺の怒張がさらに熱を帯びる。
「はっ、ぅ……ッ」
「ごめ、なさ……あなたが嫌がるから我慢してたけど……もうムリです……」
「っァ……」
ガッと手荒く腕を引き、火照った彼の体を横倒しにして上から組み敷いた。
すかさずその両手首を押さえつける。
艶っぽく息を紡ぐその様子をドキドキしながら眺め落とした。
「っお前……」
「ごめんなさい……こうでもしなきゃ、力で敵わないし……痛かったですか?」
言いながら顔を伏せ、目の少し下に唇で触れた。
唇を避けて顔中にキスを落としていく。
普段はキスだって許してもらえない事が多い。
そんな人の口に触れていいのかちょっとだけ躊躇って、代わりに親指の腹でその真っ赤な唇をなぞった。
するとトロンと、彼の目が甘さを増す。
それを承諾の合図と受け取ることにして、唇同士をそっと重ねた。
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