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腰は止めないままごそごそと腕を動かし、声を抑えるのに必死な彼の胸へと手を這わせた。
真っ平らなのになぜだか生唾モノのそれ。
カリッと、指先で乳首を引っ掻いてやる。
「ふ、……ッン」
好きなくせに。
俺だって知っているんだ。
最中にこっそり触ると結構喜ぶ。
そして終わってから怒られる。
体中すべて性感帯みたいな人だ。
もう分かってる。
ほんとは全部知っている。
でもこの人は俺に何もさせないし、その理由もなんとなく察してはいる。
男でも女でもイケるようだけど、彼が寝てきた男の相手は必ずゲイだったらしい。
そんな話を酒を交えてした事がある。
対する俺は女が好きで、男でイケた事はない。
「ん、ふ……」
この人以外は。
この人だけは別。
俺の特別。
だから彼が気にしている事なんて俺にとってはなんの問題にもならない。
俺はこの人をその辺の女の子なんかよりも断然可愛いと思っているし、何もかもトロトロに溶けている彼をこの全身が欲している。
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