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時々思い出したようにキュッと乳首を摘まむとその肩が跳ねあがった。
その後に刺激を与えたそこをゆるゆる撫でさすり、腰の動きもゆっくり速度を落とせば彼からは徐々に力が抜けていく。
腕の力が弱まったその時、熱に浮かされる彼の拘束から逃れて名残惜しく唇も離した。
その瞬間、ガンッと突き上げた彼の中。
「ッぁああ……っ」
部屋に響く淫らな悲鳴。
勝った。
ニッと、優越感に口の端が上がった。
ようやく耳にした甘い声に腰の勢いも増す。
すかさず彼は慌てて口を引き結ぶけれど、少しずつでも俺を信じてくれれば今はまだこれでもいい。
「ハッ……ぁ……」
「隼人さん……っ」
「ァ、く……」
お互いの腰は同じペースで揺れていた。
俺にしがみ付き、奥まで俺を受け入れてくれるこの人が可愛くてどうしようもない。
はくはくと息を紡ぐ彼が欲しくて欲しくてたまらなくて、そんな事を思い揺さぶっていると不意に彼と目が合った。
濡れた眼差し。
ドクンと、体の奥が熱く波打った。
「……なあ……」
「はい……」
「……すき、だ…」
「え……?」
「……好きだ……享吾」
聞き違い。
じゃない。
でもこの人、今まで一度だってそんな事……。
「……好きだ」
「……隼人さんッ」
若い体は感情によって突き動かされるくらい容易くて、それから俺は本能に任せて彼の体を犯し続けた。
普段下からしか見る事のない彼の姿を眺め落とす。
その媚態はいくらでも俺を誘い、俺は何度でも彼に誘われた。
それこそ、お互い腰が立たなくなるまで。何度も何度もズクズクに。
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