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沸々と込み上げてくる不満を胸の奥底にしまい込む。
本人に八つ当たってやろうと、上から彼の体に覆い被さり再びきつく抱きしめた。
「そんなんでも大好きですよ隼人さんのバカ!」
「上等だてめえ、このサル野郎」
口汚く言ってのけ、この人の腕は俺の背中へと回される。
軽く抱きしめ返されて、俺達はもう一度触れるだけのキスをした。
すると何やら。
ムクムクと。
それに気づいてピタッと動きを停止させる俺と彼。
「……おい」
「……すみません」
「なんでそうなる」
「スミマセン」
何もしていない。
本当にキスだけ。
だけど尻尾を振った犬のごとく、高性能にスタンバった俺の下半身。
「……怖え。若いカラダ怖え」
「なんで、ですかね……。おっかしいな」
「白々しいこと抜かしてんじゃねえ。いいからさっさとソレどうにかして早く寝ろ」
「どうにかって……」
「トイレで右手と仲良くするか……」
「えぇー」
「じゃなけりゃ、太腿貸してやるから」
「えっ、いいんですか!?」
放置されるかと思ったら意外と協力的だった。
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