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「ここが次のゲーム会場か……」
辺りを見渡しながら、浦島君が呟く。
今回は巨大なコロシアムのような円形の空間に、テーブルが二つ向かい合っているような会場だ。
両サイドに立てられた松明が、荘厳な雰囲気を醸し出している。
前回の文房具屋とは対照的に、いかにも命を賭けたゲームを行うのだというような会場ね。
「おおー、なんかいいなー。こういう感じ、燃えるねー。もちろん、あんたの格好もな?」
「もう、言わないでよ。恥ずかしい」
浦島君からの視線に、私は思わず身をよじらせる。
今回の私の格好は、浦島君のリクエストで純白のビキニだ。
「いやー、やっぱりさ。なんだかんだ言って男はビキニが好きなんだよ。グラビアだってビキニ主流だしな」
「もう、分かったわよ。ていうか、あなたも変わったわよね。最初は恥ずかしがってたのにさ」
「あれは恥ずかしがってたんじゃねえよ。あんたに遠慮してたのさ。でも、それが間違ってるって気付いたんだ。勝つためならなんでもする。あんたにも、何だってしてもらう。それでいいんだろ?」
浦島君の言葉に、私はフッと笑った。
「ええ、もちろんよ。だから何でも言ってね。好きなポーズだって、言葉だって、なんでも応えるから」
「お、いいねー! それじゃ……」
「なんだ。今度の相手は成人したての若造ですか。全く持って楽勝ですね」
不意に聞こえた声に、浦島君の言葉が遮られる。
「ん? 対戦相手かな? よろしく……えっ?」
浦島君の挨拶が、対戦相手を目にした途端に止まる。
それもそうだ。その異様な光景に、私も言葉を発することができなかった。
私達の目の前にいたのは、スーツでばっちり決めたエリート風のメガネサラリーマン。
そして……裸で目隠しをされ、ボールギャグをかまされた女性。
彼女は四つん這いにされ、まるでペットのように首輪をつけられていた。
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