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「浦島さん。乙姫さん。猫耳メイドさん。ありがとうございます……」
私は三人の目を見て、深々と頭を下げました。
「寂しいけど……かめこちゃんが選んだことなら仕方ないわ……。元気でね」
乙姫さんが寂し気な表情を浮かべて、私を抱きしめます。
「ずっと待ってるからな」
「私達はいつまでも、あなたの友達です。にゃん」
浦島さんと猫耳メイドさんが、微笑みながら私を送り出してくれます。
零れ落ちそうになる涙を、ぐっとこらえます。
短い間だったけど、本当に幸せでした。
いつかまた、一緒に戦える日が来ることを心から願わずにはいられません。
「それでは、そろそろお互いの部屋へと転送いたしますよ。よろしいですか?」
「……はい」
私がそう答えると、目の前の景色がゆっくりと変わっていきます。
浦島さん。乙姫さん。猫耳メイドさん。
願わくば、この別れが永遠の別れになりませんように……。
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