偽りの絆

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日曜になると部屋の住人が帰ってきた。 なんだ、このちっこくてニコニコした奴は。 そしてアランの嬉しそうな顔。 みんなからの愛され方。 俺とは全く別のイキモノに見えた。 アランにはもう世話はいいからみんなの役に立ってくれと言われてしまった。 俺に何が出来るんだ… シュラードは料理も裁縫も他の家事も出来た。 すごく楽しそうに仕事をしている。 確実にこいつがいたら俺はどうなる? またあの路地裏に戻るのか。 シュラードから居場所を奪うしかない。 とは思ったが、アランがそんな事を許すはずがない。 こいつら…恋人同士だ。 そんな二人を引き裂いてまで俺がいられる場所じゃない。
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