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太陽が眩しすぎて目が眩みそうだ。
肌を撫でる風が気持ちいいとか、緑が綺麗だとか、雑多な音がするとか、しみじみ感じるのはいつぶりだろう。
なんとなく飛び込んだ土建業者の仕事は三日目で、何もかもが新鮮に思えた。
ただ、そもそもの仕事はあるとキープしたまま、この業界に生ぬるい気持ちで飛び込んできたのが、回りには丸分かりだったのだろう。
ちょいちょい嫌がらせは受けた。
ま、僕らの業界でもある話だ。
全く人ってやつぁ、羨ましいなら羨ましいって認めりゃ良いのに、それを暴力だ暴言だに変換するから質が悪い。
その日も二階建ての家屋の工事で、足場の先端に立ち、資材を待っていた。
ああ、気持ちいいわ。
スタジオの淀んだ空気とは違う。
いいね、飛べたらもっと気持ちいいだろう。
「ぼーっと立ってんじゃねえよ」
同僚としては、脅すつもりだったのだろう。
しかし奴が持っていた角材は確実に僕を突いた。
あ……
いくら飛んでみたかったとはいえ、そりゃ無理があるだろう。
とりあえず足から着地することだけを考えた。
飛び降りるにしては高さがありすぎるのも解っていたが、商売道具の頭と手は守りたい。
脳天を突き上げる痛みに呻きが止まらなかった。
ああ、こういうときちゃんと鍛えてたら捻挫ぐらいですんだのかな。
栄養失調で倒れて運ばれるような生活はダメだね。
その後のことはよく覚えていない。
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