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「一つ目のヒント、お前と彼女が最初に知り合った時に彼女が呼んでいた本は『鏡』の国のアリス。二つ目のヒント、お前と彼女は向かい合った電車で文字を書いて会話をしていた。彼女はお前の為にいつも気を使ってくれていたんだよ。お前は気が付いていないだろうが」  言っている意味が分からない。どういうことだろう。首をかしげると小清水は小さくため息を吐いた。 「大サービスだ。三つめのヒント。裏返して反転」  言われて。僕は。  テーブルの上の紙切れを鷲掴みすると席を立って走り出した。
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