7人が本棚に入れています
本棚に追加
寝不足の為、部屋の片付けもせず力尽きるように布団に横になった。
「ダッダッダッダッダッ」
「ダンダン」
「ガチャ」
誰かが勢いよく階段をかけあがりドアを開け部屋に入って来た。
昨日の悪夢が甦る。
「おーい! K起きろ。」
目を覚ますと、こわばった表情の父が立っていた。
昨日から家に帰ってこないTとYの親が心配に思い、警察に捜索願いを出した所
山の中腹で2人の遺体を発見し大騒ぎになっていた。
2人の遺体は神社から少し下った坂道のガードレールとガードレールの間をすり抜けた崖下で発見された。
警察によるとカーブ入り口で、人1人ようやく通れるほどの幅に2台で落ちると言うのは、あまりに不自然と言う事になり詳しく調べたが結局、事件性はなく事故という事で処理された。
その事故から数日が経ったある日
新聞やニュースなどで○○神社で女性の変死体が発見されたとの報道が流れた。
報道では変死体としか流れなかったが地元の人達によれば遺体は無数の穴が空いている状態で御神木に打ち付けられていたと言う。
あの日、神社に浄霊しに行った霊媒師だった。
その後K君は学校へ来なくなり、間もなく精神病院に入院。
何度か病院へ会いに行ったがK君が口を開く事はありませんでした。
父親は知人を亡くしたショックと息子の看病に疲れ病院の屋上から飛び降り自殺。
そして3ヶ月前、K君は病院で息を引き取りました。
亡くなる3日ほど前から、夜通しで病院の階段を登り降りしながら
何度も何度も何度も何度も
この話を繰り返し叫んでいたそうです
まるで呪文のように……
最初のコメントを投稿しよう!