さん。

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「………」 何もする気が起きなくて、 僕は、 いつもばあちゃんが腰かけていたソファーに体を預けた。 心地よい柔らかさに、 一瞬だけ、 現実を忘れそうになった。 どのくらいの時間、 そうしていたか…。 電気も点けずに、 ただ、 空間を見つめる。 何も、無い。 ばあちゃんも、消えてしまった。 僕には何も、無くなった……。
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