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まさか…。
ここは……海?
辺りには何の光も無く、
そこには闇しかない。
その存在は確認できないが、
ひとつだけ、確かな事があった。
波の音が、目の前からする……。
僕は、生まれてから一度も、
海に来た事はなかったから、
それがどのくらいの距離なのかは分からない。
いつも、
遠くから、囁きのように聞こえる波の音。
それが、
僕の知っている“海”だ。
こんなに近くで、
波の音を聞いた事はない……
それに、
手のひらに感じる
湿った砂の感触…。
さっきまでいた場所は、
まさか、
波打ち際……というやつなのか…?
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