さん。

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「あ…れ?…おかしいな…」 急いで立ち上がろうと腕に力を入れるが、 立ち上がるどころか、 腕に力が入らない。 「う…うそだろ……」 完全に、腰が抜けていた。 自分の情けなさに、 もう涙も出ない。 ザパーン………ザバーン……… 目の前からは、 規則的に聞こえる波の音。 きっとそのうち、 魔物に気付かれて 引きずり込まれるんだろう…… そう思ったが、 体は動かない。 僕は、 恐怖に震えながら、 目の前にあるであろう、 海という存在を凝視した。
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