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『玄関にね、ぬいぐるみと造花を置いてはダメよ。
その後ろにね、隠れちゃうの。
今回は沢山の人がこっちをじっと見ていたから……』
最初に言ったら怖くてどけてくれなかったでしょ?
めまいがした。
私には見えない何かが
この人は本当に見えているのかもしれない。
きぬえさんはキッチンで待っていた母と姉の前に座り、一口お茶を飲んだ。
『じゃあ、楽しくお話しましょうか。』
とりあえず私は、自分の部屋に押し込められた可哀想な黄色い熊を明日捨てることしか考えられなくなっていた。
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