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父に対する呆れが凄かった。
ただ父と母が結婚式も挙げず若くして結婚、出産し、自分たちも幼い頃はかなり貧乏な生活をしていたことに納得がいったのだった。
つまりデキ婚。
当時世間体的に厳しかったはず。
加えて負けず嫌いで責任感の強い母は、
不貞を疑われ、先に1人下ろしてしまった原因である姑に嫌悪感を抱き援助を拒んでいた。
母という存在からしてみたら当然だろう。
『でも何で水子のことを知っているんですか?
身内以外誰にも言ったことないのに……』
母はとても不思議そうだった。
『それはね、お姉ちゃんにその子、憑いてるみたい。お姉ちゃんを通してお父さんとお母さんを困らせてやろうって一生懸命よ。』
自分が生まれてこれなかったのは、
お父さんとお母さんがお金がなかったから、
自分を守ってくれなかったから
って相当恨んでるわよ。
殺す程じゃないけど、困らせてやりたいみたい。
母はそれを聞いてボロボロと涙をこぼしはじめた。
ごめんなさい…という言葉を覚えている。
『ちなみにお姉ちゃんの方についた理由の一つは
もしかしたらお姉ちゃんも自分のように
堕胎されていた可能性があったかもしれない、
っていう共感からが一番みたい。』
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