第一話 セキュリティとハッキング

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 「まさあき、期末試験の結果どうだった?」 親友の白(ハク)と中学校の帰り道をゆっくり歩いていた  「たぶん一位かな、ハクも一位?」 うーんと少し唸り、たぶんねとハクは答えた    ハクとは小学生の時からの親友で家も近く、よく一緒に遊んだりしている この世界はコンピューターをどれだけ使えるかで将来が大きく左右されている セキュティソフトを作成し、自分の所属する企業からデータを守るか、敵企業のネットワークに侵入し情報を奪うか この二つがこの世界での平均収入が高い職だ。 2115年に世界各国でネットワークに関する議題が出され、一番被害の多いハッキングやトラッキングについて色々と口論した結果。少しPCに関しての知識があればハックソフトやセキュリティソフトが造れてしまう今 ハック被害はされるのが悪いと結論付けられ、ハックを仕掛けた相手の居場所や証拠を見つけない限り、刑には処されないと定められた。  「今日も勝負する?」 さりげなくハクが呟く  もちろん――と答え俺とハクは駆け足で家に向かった  「さてと、今日もボクの勝ちかなー」 呑気そうにハクは言う  今日は負けねぇと心で言いながらノートパソコンを起動させる  「前々から気になっていたんだけどさ、ハクってなんでそんなに爽やかなん?」  「爽やかって言われてもボク自身これが普通なんだけどなぁ」 少し困りながらもクスクスと笑いながらハクもノートパソコンを起動させる ハクは何を言ってもかっこいいし頭もいい上に超美形だ、日本の中でもトップ10には入るんじゃないかなと、いつも思う。  ハクと比べて俺はただのパソコンマニア、他の人よりパソコンの知識に詳しいだけで顔や言葉遣いなんかただの一般人だ、もう少し顔が良ければなぁとハクを見るたび思うが 最近は悲しくなってくるので考えないようにしている  セキュティソフトとハッキングソフトこの二つが主に世間で重宝とされており 俺はセキュティソフトが得意分野 ハクがハッキングソフトが得意分野だ パソコンの知識に詳しいといったが俺自身は日本小学生セキュリティソフト大会で優勝 中学大会では全国三位の成績をとっている。
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