第一話 セキュリティとハッキング

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 小学生大会では優勝、中学生では全国三位という成績は周りからみればかなりすごいと思われているが、最近自分の成長の伸びに悩んでいる。いずれは普通のセキリュリエイターになってしまうだろう。  セキュリエイターとは主にセキュティを開発する職業のことだ。 俺と比べてハクの成績は中学生ハッキング大会全国優勝という輝かしい成績を収めている 成長も衰えを知らず、俺が作ったセキュリティなんか最近だと30分くらいで突破してきて正直物凄く悔しかったりする。  「昨日の夜作っておいた新しいセキュリティソフトを使うか・・・」  「お!正明の新作ソフトか、楽しみだなー」 ハクは新作ソフトと聞いて急にわくわくし始めている、やっぱハクもパソコンオタク だなーと思いながらパソコンに目をやる  さてと、自作のセキュリティソフトを起動させ今回守るデータを指定する  「俺のパソコンに入っているメモ帳に五桁の数字を適当に入力したファイルがあるから それを奪取するのが今回のハクの勝利条件ね」  分かったとハクは返答し、パソコンに目を落とす  「じゃあ開始」 開始の合図と共に部屋にはタイピング音が響く、半分はハク――もう半分は正明  基本パソコンのハックはオンライン、つまりはネットに繋がっているパソコンにしかできないため、メモ帳程度など自身にしか記録を見ないものはオフラインで使用する場合が多いしかしオフラインでのハッキングの技術は俺たちは無いため、今回はわざとパソコンをオンラインにさせて勝負している。  セキュリティソフト自体が自動的に守ってくれるのは当然なのだが、リアルタイムでハッキングされている時はそれを自身でも防止や反撃ができるため俺もなるべく早く手を動かしハクのハックを防いでいる  ハックソフトも同様、自動で行ってはくれるが細かい指示など自身で行えばより効率良く動くことがあるためハクも休みなく指をキーボードにたたきつける  約一時間後  「うーん、中々やるね――今回のセキュティは長時間かけないとだめそうかな」  「お、ギブするのかハク?」  「まさか――でも今回はボクの負けかな」  ハクは敗北を認めパソコンにシャットダウンをかけた、時間さえかければ行けるんだけどなぁとかハクはぶつぶつ呟いている  今回は何とか勝てた、と安堵して俺もパソコンをシャットダウンした  
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