第2章 8月13日ー邂逅1ー

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「―――・・・っ」 目を開けるとなんか柔らかい、し・・・。イイ匂いがする・・・。 起き上がろうと手に力を込めたら「やッ・・・!」可愛い声が頭上から聞こえた。 今俺、手で何を掴んだ? 柔らか・・・―――はっ! 躰を起こすと、眼下に圧迫するように入り込んできたのは、頬が紅潮した見飽きた幼馴染の顔だった。女の子の顔をしている。 司の手は彼女の片方の胸を鷲掴みにしていた。 互いに方針状態で見つめ合う事数十秒。 「つかさッ!」いきなり彼女の表情が険しいものになり、叫んだ。 振り向かなくても背後に感じる気配。 彼女を庇おうと覆い隠そうとした瞬間、横から細い腕が思いっきり俺を突き飛ばした。 その後は一瞬で。 彼女はどす黒い渦に呑み込まれて消えた。
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