「玄関開けたら魔王がいるのですが。」

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現場のAの住む2世帯住宅に着いた。 「はっはっは、我を倒しに来るのは、わかっていた。勇者どもよ。」 「・・・・・・。」 「・・・・・・。」 黙って顔を見合わせるT刑事とS刑事。 本当に禍々しい黒いオーラをまとった、魔王が立っていたのだ。 「だが、我は魔王なり。簡単に倒れたりはしない。はっはっは。」 「コスプレした不審者だよな?」 T刑事が言った。 「こら、キミ。人の家に勝手に入っちゃダメだよ。」 S刑事が優しく声をかけながら近づく。 「ええい、我に触るな!!」 魔王が手をかざす。 「うわああああああ!!!」 S刑事が5メートルほど吹っ飛び地面に叩きつけられる。 「!?」 T刑事が拳銃に手を伸ばす。 「銃か、そんなものは我には効かぬぞ?」 魔王がニタニタ笑いながら言った。 「なぜだ?」 「我は物理耐性がある。100%物理攻撃を遮断出来るのだ。」 「んな馬鹿な!」 拳銃を構えるT刑事。 「発砲許可が出てからじゃなきゃダメですよ!」 叫ぶS刑事。 パーン!撃った。 魔王の体の弾の通ったところだけが煙のようにふわっと消えた。 しばらくすると、元の状態に戻った。 「くっそ!」 「我は無敵だ、はっはっは。」
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