14.デリシャス タイム

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数日後。 身の危険を感じたレミは地元へと戻り、 現在は従兄である仁兄様のマンションへ 身を寄せていて。 近日中にカオルも合流するそうだ。 …そしてなぜか私は今、実家にいる。 ユリ伯母様(大手宝飾店の代表夫人) キク伯母様(葬祭専門業の会長夫人) フジ伯母様(不動産会社の社長夫人) 以上3人が、私の結婚に反対し、 乗り込んで来たと母から連絡を受け、 仕方なくナカダ氏と共に戻ったのだ。 父方の伯母たちは全員、怖い。 顔からしてもうド迫力だ。 恐る恐る応接室に入ると、 『3オバ』がギロリと私たちを睨み、 顎をくいっと動かして早く来いと促す。 いえ、意味なく広いのでね、この応接室。 駆け足で応接セットに辿り着くと、 長女であるはずのユリ伯母様が言った。 「極道モンと結婚するとは、 な~に考えとんのじゃワレ」 …ユリ伯母様は 侯爵夫人のような気品溢れる佇まいだが、 残念なことに言葉遣いが異常に汚いのだ。 「身内にそんな人間がいると知れたら、 主人の会社の信用もガタ落ちざますわ」 …キク伯母様は 清楚な容姿に似合わず、 『ざます言葉』を多用する。 「まあまあ2人とも。 リナちゃん、その方が婚約者なの? 挨拶していただこうかしら」 …フジ伯母様は 怖さの中にも愛くるしさを隠し持つ。 他の2人は浮世離れしているが、 この人が一番まともっぽい。
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