新橋烏森口

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 霜井は自分で焼いたお好み焼きをさっさと平らげると、唇を舐めた。つられて真理子も舐める。甘いソースの味がする。 「さあ、今度は加藤さんが焼いてね。僕、焼いてもらうのも好きなんだな」  そう無邪気に笑う霜井を、鉄板の熱気越しに見ながら、真理子は自分もお好み焼きを焼いてみようと思った。霜井なら美味しそうに食べてくれるに違いない。そう思った。
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