線香花火とキス

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「なぁ、それ期待していいの?」 「期待?」 「俺、からかったわけじゃない。アレは本気だから」 また、今度はあたしの唇にキスを落とす。 「す、ざか、さん…」 「あの日だって好きだって言ったろ?」 「言いました!言いましたけど、その後何事もなかったみたいじゃないですか!」 あたしの言葉にまたふわっと笑ってみせる。 「俺らさ、連絡先の交換すらできてねーの」 「あ、たしかに…」 「連絡できねーし。会社じゃ言えねーしって俺も悶々としてたわけ」 あたしの髪の毛に指を絡める。 その指の動きすら色っぽく感じてしまう。 「なんとか理由つけてくれれば…」 「俺、こーみえてそういうとこ不器用なんだよ」 照れくさそうに言う須坂さんがなんだか可愛くみえてくる。 須坂さんほど可愛いって言葉が不釣り合いな人はいないはずなのに。 「須坂さん、なんか可愛いですね」 あたしがクスッと笑って言うと
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