LOVE STREAMS

3/8
前へ
/8ページ
次へ
「まあ、本当!キレイね~」 てっきり彼が追ってくれているものと思って僕はダディに言ったつもりだったけど、 さっきまでトイレで抜けていたマミィだった。 濃いジャスミンの香水をまき散らしている。 トイフィッシュはかそんな僕らの船をか細く追っている。 「あれダディはどこ?」 「…ねえ、川と海って何が違うか知ってる?」 いつも僕のどんな問いにも必ず全部答えてくれるマミィなのに、 その時は珍しく自分から話しかけてきた。 「わかんない。住んでる魚が違うのかな?」 マミィはちょっとドキッとした顔を見せてからいつもの笑顔で僕の頭を撫でた。 「そうね。それもきっと正解ね。でも、答えは“違いがない”なの」 「どういう事?」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加