LOVE STREAMS

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「海に近づくにつれて塩分が増えていくから水質こそ違うのだけれど、それ以外で明確な定義はないの。だって見た目は同じブルーでしょう?」 ストレートに物事を教えてくれるマミィにしてはトリッキーな答えだった。 僕は思わずちょっとヘソを曲げながら 「何かズルいよ、ソレ」 「そうね。ごめんなさい」 船は中継点の船着き場で一旦、 停泊した。 僕たち家族が下りるはずのゴールはもっと水平線を見渡せる河岸にある停泊所だった。 それなのに降りる人だかりの中にダディらしき人影が見えたので、 声を掛けようとすると 「ほら見てボーイ!頑張るわねえ、あのおもちゃのお魚さん。もう私たち追い越されちゃうかもしれないわ」 そのマミィの一言で、 僕は視点をトイフィッシュの方角に向き直した。
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