居酒屋が好き

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「なんやと言いながら君の好きな今の一部だろ。出来た先輩やこれからの後輩もいるし。何より頼れる同期がいるじゃないか。大事にしている環境が西野を大事にしてくれているように見える。これ以上ないくらいいい会社でいい仕事のように見えてるんだけどね」 多分そうなんだけど。 当たってるなんて思われたくないから「そうかなあ」なんて減らず口。 他人のことなんてわからない。はっきり言い切る君の言ってることもたまには当たってる。 そういう時もある。 誰も本当の私なんてわかりはしない。 いつもそうだ。 答えが当たってようが外れてようが関係ない。 わかってほしいなんて思っているくせに。 わかってないなぁってある程度の距離から近づかないようにしている。 自分でもわかる。 面倒くさいヤツ。 「まぁ。いつか現れるさ。君を理解してくれる人が。それまではもう少しだけ我慢だね」 「わぁ。他人事だし。自分のことじゃないからって」 「確かに。後は君の実力でどうにかしていただくしかない」 「どこら辺にそんな片りん見せつけましたかね」 「さて」 「さてさて?」 笑ってごまかす君。 酷く寂しさに襲われる私。 それでも笑顔を作り出せる自分に安心した。
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